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アニメの背景美術とは?背景美術の制作方法や必要な環境などを解説


アニメは日本文化としても注目されるメジャーなコンテンツで、近年ではそのクオリティの高さでも注目されています。その中でも、特にアニメの世界観を構成するために重要なのが「背景」です。

アニメや映画の評価でも「背景が綺麗」といった評価が見られます。以前までは、アニメといえばキャラクターが特に重視されている印象でしたが、現在ではキャラクターが良いのはもちろんとして、そこからさらに背景の技術も求められている傾向です。

この記事ではアニメの背景美術や背景美術の制作方法、必要な環境などを解説します。

アニメは背景美術が重要

背景美術とはアニメ作品の背景となる画像や写真のことで、それらの画像類を作るスタッフは背景美術と呼ばれます。アニメを作るためには極めて重要なポジションです。

アニメの視覚的な要素としては、前面で動くキャラクターや持ち物などの「作画」と、後面に配置する「背景美術」に大別されます。

アニメ作品は背景美術の出来栄え次第で印象は大きく変わります。美しい情景描写だけではなく、作品のイメージを表現したり、人物と色調を合わせるなど、いろいろな配慮が欠かせません。

2D背景の特徴

2D背景は、背景を一枚一枚、静止画像として描き上げていくのが特徴です。古いアニメ作品では手描きが基本でしたが、近年はペイントソフトを使って描く場合も増えました。

ただし、アナログ技術が不要になったかというと、決してそうではありません。現代においても、デッサン技術をはじめ、建築パースや遠近法の理解が求められる場面があります。

2D背景が今も利用されているのは、基本的に制作スピードが早く、補正もしやすいなどのメリットがあるのが理由です。また、人物などが2Dで作られるため、背景も2Dで作った方が馴染みやすいといった一面もあります。

3D背景の特徴

3D背景は、コンピュータを使って3DCGで背景を作り上げるのが特徴で、近年のアニメで多用されている方法です。

イメージとしては、3Dゲームを想像してみると良いでしょう。主人公の動きに合わせて、背景が滑らかに移動するのが特徴です。アニメも同様に、建物などの立体構造を3DCGで作成することで滑らかな背景描写を可能にしています。

しかし、そのまま使うと2Dの主人公などが浮いてしまうので、手描きのような質感・色調に補正しています。

また、細部までコンピュータが処理するので、デザインが正確です。上下左右に激しく視点を動かしても、予め構成されている3Dデータの通り、正確に背景が描画されます。

アニメの背景美術はどうやって制作される?

実際にアニメ制作の現場で背景美術を作るときには、キャラクターや道具などとの兼ね合いが大切です。そのため、打ち合わせから最終チェックまで、いろいろな手順を踏んで作成していきます。

このプロセスがイマイチだと、部門間や担当スタッフの思い違いや、スケジュールの崩壊を招きかねません。ここでは、背景美術の一般的な制作の流れと、実際にどのように描画するのかを紹介していきます。

美術設定

美術設定はアニメ作品で使う背景の大元になるイメージを描き出す作業です。作品の世界観を左右する責任重大な作業で、この設定を元に背景はもちろん、絵コンテや、場合によってはシナリオも作られます。

作業としては、その作品の舞台となる世界の景色や建物内部の構造などを、具体的にデッサンなどで描き出していくのが一般的です。例えば、主人公の部屋なら、内装やどこに何があるのかを細かく描写することで、人物がそこで普段どのように暮らしているのかをイメージしやすくします。

美術ボード

美術ボードは、キャラクターなどの作画と背景のマッチングを確かめるために作られる、いわば背景美術のサンプル画像です。主人公などとの色味を合わせたり、スタッフ間における認識のズレを防いだりする目的で使われます。背景画にある程度の着色を行って、背景を具体的にイメージできるようにすることが大切です。

一般的には、複数のスタッフで作業して、色味の方針や物の手触り感、材質などを煮詰めていきます。これにより、作業したスタッフによって表現に差が出にくくなるわけです。

背景画作成

美術設定と美術ボード作成の工程を経て、いよいよ背景画を作成していきます。これが実際のアニメ作品で使われる、本番用の背景画像になるのです。

一般的には背景原図が用意されているので、その指示通りに描画します。もちろん、先に作っておいた美術ボードを参考にしなければいけません。

つまり、原図とボードの方針に沿って、作業していく必要があります。ただ、この時点では細かい所まで設定されているわけではないため、背景スタッフが臨機応変に対応して、細部を仕上げていくケースも珍しくありません。

3D制作

3D制作は、3DCG向けの制作ソフトを使って背景を作り上げていく作業です。基本的に、3DCGは立体構造を全てデータとしてインプットする、モデリングと呼ばれる作業を行います。

このモデリングデータを元に背景を描画するため、複雑な建物や大量の物がある空間でキャラクターが激しく動くようなシーンに向いているのが特徴です。美術的な技術ももちろんですが、正確に建物や家具を立体データに起こすため、エンジニアとしての技術も欠かせません。

背景美術に求められるスキル

背景美術の仕事をするためには、必要となるスキルがあります。絵が上手なのはもちろん大切ですが、背景に適した描画が行えるか、アニメに対する理解があるかも重要です。加えて、近年はデジタル環境で制作が進んでいるため、IT機器を使いこなすためのスキルも要求されます。ここでは背景技術に求められるスキルを紹介していきます。

画力と背景に関する知識

まず、アニメ業界で重要なのは一定の画力です。少なくともパースや照明などの基本知識は押さえておきたいものです。

あとは、背景に関する知識も欠かせません。キャラクターとの距離感や色味調整などのノウハウがないと人物が浮いてしまいます。基礎部分は、書籍などを活用して学ぶと良いでしょう。

専門ソフトへの理解力

アニメの制作現場にもデジタル化の波が押し寄せているため、ペンタブレットなどのハードはもちろん、各種専門ソフトの理解も欠かせません。

特に、業界でよく使われる2Dペイントソフトは、ある程度は使いこなせなければいけません。背景画を描けるのはもちろん、良く利用される機能を瞬時に呼び出して、効率よく適切に扱えるようにしておきましょう。

3DCGの場合は2Dとは異なる知識が必要です。特に、モデリング作業は知識の有無でできることや効率が大きく変わってきます。

風景への興味と熱意

アニメ背景には、何よりも興味と熱意を欠かさないことが大切です。背景は奥が深く、習得するまでに苦労する方は珍しくありません。

気が向いたら描いてみるというだけでは、プロレベルに達するのは難しいといえます。地道な努力が重要で、日ごろからトレーニングを積み重ねる熱意がないと、なかなか上達しないものです。根気よく制作と反省を繰り返して、欠点を潰していきましょう。

また、風景に興味をもつことも大切です。自身が目で見た景色を、どうやって背景画像に取り入れるかを日ごろから意識すると、画力に良い影響があります。

アニメの背景美術は専門会社への依頼がおすすめ

背景は、短編アニメでもかなりの枚数が必要になります。当然ノウハウがないとクオリティも期待できませんし、自身で一定水準に仕上げようとすると、多大なコストと時間が必要になるでしょう。

アニメの背景美術は、専門の会社にアウトソーシングするのがおすすめです。背景専門の会社はノウハウと実績があるため、ニーズにマッチする高品質な画像を、スピーディーに納品してくれます。ここではアニメの背景美術は専門会社への依頼がおすすめの理由を紹介します。

背景美術は人材不足

アニメ業界では、人材不足が問題視されていますが、中でも背景美術の状況は深刻です。高い技術力が必要な上に、1週間に50枚前後を描き上げるハードな現場も珍しくありません。

それでいて給料が安い現場も多く、実力がなければ昇進して稼ぎをアップさせるのも難しい状況です。そのため、余程の熱意がなければ、背景美術スタッフとして働くのは難しいとされています。

結果、業界の人材不足が続いてしまっているのが現状です。実際、現在のアニメ業界でも、自社で制作スタッフをそろえるのが難しい制作会社が背景専門会社に外注しているケースが多くなっています。

アニメ背景は制作枚数が多くて大変

アニメの背景は基本的にカットごとに用意するため、膨大な量が必要です。ケースバイケースなのであくまでも目安ですが、一般的な30分間の作品では、300枚もの背景が使われているといわれます。

しかも、キャラクターと違って画面全部に広がる巨大な画像ですし、細部まで綺麗に描画するとなると、労力は並大抵のものではありません。

これを少ないスタッフでやろうとすると、かなりの負担を強いることになるでしょう。そのため、背景専門の会社はチームを組んで、多数のスタッフが効率的に背景を仕上げています。

スケジュール管理が大変

上記のような理由があるため、自身で背景画像を用意する場合、順調にスケジュールが進行する見込みは低いです。スケジュール管理が困難で、計画の見直しなどが必要になるのは容易に想像がつきます。

他の部門との兼ね合いもありますし、完成までの時間調整などでかなりの負担がかかるでしょう。

しかし、背景専門の会社なら、制作に慣れている分、スケジュール通りに進めて予定通りの納品をしてもらえます。負担が大きい作業を外注すれば、社内の人材配置も最適化されますから、その他の作業効率は増すでしょう。

専門会社ならクオリティも保証

当然ですが、背景の制作を請け負うのは、実際に業界で活躍しているエキスパートの集団です。したがって、背景画像のクオリティは折り紙付きです。第一線でも通用するような、綺麗な背景を入手できます。

現在のアニメ作品は、手の込んだ背景を使ったものも珍しくありません。したがって、クオリティーの低い背景を多用してしまうと、視聴者にがっかりされる可能性が高いのです。せっかくのアニメ作品なら、視聴者から好評を得るような品質の高い作品にしたいでしょう。

そのためには、一定のクオリティが保証できるアニメ背景会社への依頼がおすすめです。

アニメ背景会社に依頼するには?

初めてアニメの背景会社に依頼を出すときは、どのような流れで相談すれば良いのか、注意点などはあるのかと不安に感じる方も多いでしょう。

特に、アニメ業界の知識がないと、話が噛み合わないのではと心配になるかもしれません。

そこで、ここでは上手に背景制作を依頼するためのポイントを紹介していきます。予めチェックしておくと、スムーズに意思疎通できるはずです。

電話やサイトから依頼

まずは電話や公式サイトから、背景画像の制作を依頼したい旨を伝えます。もちろん、いきなり依頼をするのが気が引けるなら、問い合わせだけしてみるのも選択肢です。

依頼の際には、アニメ作品の基本情報と背景についての情報を伝えておきます。どのようなアニメ作品で、雰囲気はどうなのかなどを説明するのが大切です。同時に、背景画像は何枚くらい必要なのか、どんな仕上がりを期待するのかも伝えましょう。

具体的にアニメ作品の例を挙げて、「こんな感じで背景を作ってほしい」と依頼するのも悪くありません。

見積もり

流石に費用がわからないと、契約するのはリスキーなので、依頼のあとでいろいろな要素を煮詰め、見積もりを出してもらいましょう。

具体的な内容については制作会社の方からヒアリングがありますから、それに応答する形で費用を計算していきます。

ただ、ヒアリングの場面で何も決まっていないと、正確な見積もりは期待できません。アニメをどのような媒体で公開するのか、画像のサイズ、何分程度の作品になるかなどを具体的に決めておくのがおすすめです。

制作

見積もりに納得したら、契約を成立させましょう。そのあとはスケジュールに沿って、背景画像を作成して、成果物が納品されてきます。

制作の流れは上記で説明した通りです。まずは美術設定を行って、大まかな方針を決めます。これにOKが出たら、美術ボードを用意し、背景画像の方向性を決定。あとは、原図を起こして、背景スタッフが作業に取り掛かるのが一連の流れです。

特に美術設定や美術ボードの制作段階では、色合いや雰囲気について納得できるまで話し合っていきましょう。

確認・修正

できあがった成果物を確認し、必要があれば修正を依頼します。外注の場合はもちろん、自社で作業しても、一発で理想通りに仕上がるとは限りません。基本的にリテイクや修正が必要になると考えて良いでしょう。

信頼できる制作会社なら、イマイチな成果物を納品するのを避けるためにも、修正にはしっかりと対応してくれるので安心です。契約内容やスケジュールの関係によって修正回数などの限度はありますが、基本的に修正して再確認というプロセスを繰り返し、納得できた段階で納品となります。

納品

充分に確認・修正をして背景画像が仕上がったら、いよいよ納品です。これで契約は基本的に終了しますので、最終確認は念入りに行いましょう。

一連の作業を終えて納品されたあと、問題が発覚することがあります。特に、納品方式や画像のサイズ、ファイル形式を間違って指定したか、取り決めていないなど場合が多いのです。

この場合、思ったのと違った成果物が納品されてしまい、あとのスケジュールが狂ったり、大幅な変更が必要になったりします。このようなことがないように、見積もりから制作までしっかりとサポートしてくれる、実績があって対応力が高い会社を選ぶことが重要です。

アニメ背景の制作ならCreativeFreaks

アニメ背景を依頼するときは、CreativeFreaksをご検討ください。日本はもちろん、世界でも愛されているビッグタイトルの背景画像を手掛けております。

劇場や地上波の第一線で通用する品質があり、スマホ用のゲームイラストなども手掛けているため、多彩なニーズにマッチします。「CreativeFreaks」のアニメ背景制作実績事例は以下の通りです。

アニメ背景制作実績①鬼滅の刃 無限列車編 

日本国内で最高の興行収入を達成した。「映画 鬼滅の刃-無限列車編-」の背景に携わっています。

鬼滅の刃は激しく動くキャラクターはもちろん、見た人を作品の世界に引き込むような圧倒的な背景描写も注目されました。独特の世界観や雰囲気に合わせた背景を丁寧に手掛けています。

アニメ背景制作実績②転生したらスライムだった件 第2期 第2部

「転生したらスライムだった件」は、人気の地上波アニメです。背景はリアル志向ではないものの、草木や岩など、ちょっとした部分まで丁寧に描写いたしました。

異世界の背景を作品の雰囲気に合わせて表現し、ゴブリンやオークなどの人間以外の生物にもマッチする背景を提供しております。

まとめ

日本文化としても知られる「アニメ」は、キャラクターだけでなく背景も重要視されています。アニメの背景は主に2Dと3Dの2種類があり、2Dは背景を一枚一枚静止画像として描き上げる、3Dは建物などの立体構造をコンピュータを使って3DXGで作成するのが特徴です。

背景美術には、画力や背景に関する知識、専門ソフトへの理解力、風景への興味と熱意が求められます。しかし、人材不足の背景美術を自社で補うのはかなりの手間とコストがかかるでしょう。

綺麗な背景をスケジュール通りに用意するなら、背景専門会社への依頼がおすすめです。どこに依頼すれば良いのか分からないという方は、まずはCreativeFreaksをご検討ください。無料見積もりを行なっておりますので、お気軽にご相談いただけます。

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